読んだ

 
いつのまにやら3冊も溜まってた。
 
 

 
盛り上がってまいりました。
 
過去話が話の半分くらいを占めてたわけですが、
この流れで行くとなんか九龍全滅させて単純に終わり、
っていう話ではなくなるのかもしれないなぁ。
九龍もまた天の導きにより産まれた、というならば
世界に否定されるものではない、っていう理論はよく分かる。
 
でも結局このまま彼らの血統をほっぽっといたら危険に過ぎるのは明白で、
そこら辺も含めてミミコがどう判断しどう行動するのか、が鍵になる
ような気がします。
 
ともあれ泣いても笑ってもこのシリーズはあと1冊。
また一つ、大好きなシリーズの終わりを見届けることになります。
何がどうなっても、全てを受け入れようかな、と。
 
 
狼と香辛料〈11〉Side Colors2 (電撃文庫)

狼と香辛料〈11〉Side Colors2 (電撃文庫)

 
紹介配信の時に
 
「どうせエーブの話以外は二人のイチャイチャ話なんだろ?
はいはいバカップルバカップル」
 
みたいなことを言ったっけ本当にそうだったから困る。
いいぞもっとやれ。
 
一方問題のエーブの話ですが、
あの女傑エーブ・ホランにもこんな頃があったんですね、みたいな。
誰しも最初から完璧ではなかったということか。
 
それにしても話に出てくるジョンズ商会のやり口だけど、
そーとーえげつないねありゃ。
あんな商売ばっかりしてたら評判ガッツリ落ちそうなもんだけどなぁ。
あの辺の街では他に有力な商会が存在しないのか、
それともアレくらいの手口程度は商人の世界じゃ常道も常道なのか。
 
まぁ、現代日本の一部商売もこれくらいのことはやってますかね。
 
  
お。
おお。おおお?
 
これ、面白いぞ。
 
ヘッポコは萌えとかそういうの抜きにしても普通に可愛いし、
人永の24歳元サラリーマン、横島的女ったらし的な
現在のラノベではおよそお目にかかれないキャラクターも良い。
不器用ながらも難問に向かって悪戦苦闘する彼の様子が好感度高いです。
 
話も単純にドタバタという感じではなく、古来から存在する精霊と
地元住民の感情の対立、その調停といった具合に
シリアスな展開が主流となってて、引き込まれるものがあります。
 
そんなこんなで、非常に楽しんで読めました。
ただ個人的に気になった点がふたつ。
 
ひとつはカグツチ様のキャラが薄いこと。
今作のヒロイン的立ち位置にありながら、完全にヘッポコと人永に
存在感を食われてて、今ひとつ魅力に欠ける。
存在そのものは人永の行動原理となっている故に不要とは言わないけど、
もうちょっとイベント増やすなりなんなりしてキャラ立たせることが
出来たんじゃないのかなぁ。
アマテラスと恋の鞘当にしたって全然対等にもなれてないし、どうにも。
 
もうひとつは事態収拾の仕方の強引さ。
こじれにこじれた問題だったとはいえ、あれはもーちょいどうにか
ならんかったもんかのぅ。
家焦がすだけで済んだのは結果的にであって実被害出てた可能性は充分にあるし。
ちょっと危ない橋渡りすぎてて展開上無理があるような気がせんでもない。
 
 
まぁそういうマイナスポイントを含めて選考委員奨励賞ってことなんでしょう。
これからまだまだ作者にも成長の余地があるだろうし、
続刊でより完成度が高まることを期待します。
 
しかしまいったねこりゃ。
今年はマジで当たり年じゃないか、電撃の新人。
 
 
では今日はこんなところで。
 
この日記書くのに二時間くらいかかった・・・